
アファメーションとは、脳機能的に正しく、心理学的にも裏付けのある“最高の目標達成技術”と言えます。
具体的には、
「私は日々学習し、豊かな知識を手にしている。それを人々にシェアするのが嬉しい」
といった、宣誓の言葉のようなものです。
日本ではあまり馴染みがありませんが、実はアメリカなどでは、巨大企業の経営者、一流アスリートといった人には、必ずといっていいほどコーチがつき、こういったアファメーションの技術を指導しています。
実際にアファメーションを広めた、ルー・タイス氏のプログラムは、
- フォーチューン500社(全米の企業の収益の上位500社)の62%が採用
- 北京オリンピックで8個の金メダルを獲得したマイケルフェルプスを指導
- 世界60カ国、延べ3300万人が彼のプログラムを受講
という圧倒的な実績があります。
ただ、私が見ていると、世の中に溢れるアファメーションの説明や実践方法には、少し疑問符が浮かびあがります。
そこでこの記事では、
- 「何故アファメーションが、自己実現に役立つのか?」という理論を説明し、
- 「正しいアファメーションとはどのように行うのか?」という事を、具体例を踏まえてご紹介していきます。
私自身は、このアファメーションを活用し、喫煙などの悪習慣を全て断ち切り、良い習慣を作る事が出来ました。
また、アファメーションで宣誓した、目標の8割以上は叶える事が出来ています。是非あなたも活用して、自分の望む人生を手に入れて下さい。
アファメーションとは実際にどんな事をするの?
「アファメーションとは、一体何をするのか?」というと、スポーツならイメージトレーニング、医療や航空の現場ではシュミレーション、といったものによく似ています。
具体的には……
step1.達成したい目標の言葉を唱え、
step2.五感(おもに視覚)イメージを想起して、脳内でその出来事を体験し、
step3.ポジティブな感情を得る。
といったものになります。とは言え、これだけでは分かりづらいと思いますので、私の体験談を踏まえながらご説明していきたいと思います。
恥ずかしながら私は、子供の頃から数十年間、朝が苦手でした。そこで、睡眠関係の本を貪るように読み、様々な方法論を試してきました。が、それらの試みは全て失敗しました。その度に自己嫌悪に陥っていたのを、よく覚えています。
そこで藁にもすがる気持ちで、アファメーションを活用してみることにしました。具体的には下記のようなプロセスを辿りました。
私のアファメーションの実例 step1.達成したいアファメーションの言葉を唱える 「私は毎朝5時に起きると、ベットから起き上がり、すぐにアファメーションを唱えている。すると活力がみなぎり、仕事をするのが楽しみで、仕方がない気分になっている。」 step2.五感イメージを想起する フカフカのベッドから「ガバッ」っと起き上がる。すぐにアファメーションを行い、ワクワクしながらパソコンの電源を入れる。 step3.ポジティブな感情を得る 「あぁ!パソコンの電源は、まだ入らないのか?早く記事を書きたくてウズウズする!」 |
これらのプロセスを眠る前に行うと……私は本当に次の日、朝五時に起きてアファメーションを行い、やる気満々で仕事に取り掛かり始めました。
その効果に驚いた私は、朝と晩にアファメーションを行うことを習慣にしました。それから毎朝、五時に起きるようになったのです。
それも「しんどい、辛い」といった気持ちは一切無くです。アファメーションは、私が今までに試してきた様々な方法論より、遥かにパワフルなものでした。
アファメーションとはセルフイメージのリアリティを作るテクニック
アファメーションが何故、私の生活や世界中の人々を成功に導き、人生を劇的に変えさせるのでしょうか?
それはアファメーションが、セルフイメージ(自己イメージ)のリアリティを作り出すテクニックだからです。
よく自己啓発書などを見ると、
「目標を達成するためのコツは、24時間、すでに目標を達成したかのように感じること」
などと、書かれてありますよね?
これは真実で、例えば現状が、借金まみれのニートだとしても、「私は社長だ」というセルフイメージを持てば、いつしか本当に社長になります。
信じられないかもしれませんが、人のホメオスタシス(無意識)は、“自分が真実だと信じた方”に反応し、それを現実にする力があります。
下記の画像のようなイメージです。
ただ一つ問題なのが、それを真実だと信じる事が難しいのです。
先ほどの例で言うと
- 「借金まみれのニート」という現在の自分
- 「ビジネスを成功させた社長」という理想の自分
といった二つのイメージが戦います。そして残念ながら、大抵の場合勝つのは、前者の現状の自己イメージです。
何故なら後者のような「理想の自分」というのは往々にして“嘘”となりますよね?ニートの人が「俺は社長だ!」と、心の底から100%思うのは難しいはずです。
そこでアファメーションが登場します。アファメーションとは理想のセルフイメージを「100%真実だ」と勘違いさせる技術なのです。嘘を本当に、白を黒と言わせてしまう技術なのです。
※「セルフイメージ?ホメオスタシス?」と、チンプンカンプンに思った人は、 《セルフイメージとは夢を叶える3%の人が共通して使う技術のこと》 《努力不要で目標を叶えるホメオスタシスとは|97%の無意識活用術》 という二つの記事を読むと、より理解が深まるでしょう。 |
アファメーションで出来ること/出来ないこととは?
基本的にアファメーションで、望むものには制限がありません。
例えば
- 恋愛・プライベートの成功
- 知識やスキルの習得
- 精神・思考レベルの向上
- ビジネスや経済的成功
- 良い健康状態の獲得
・・・etc
と言う風に、あらゆるものに影響を与える事が出来ます。その一例として、私自身がアファメーションで効果を実感したものをご紹介したいと思います。
私がアファメーションで出来たこと
変化①.様々な悪習慣を断ち切れた
私はアファメーションを使い、禁煙にトライしました。その日から今日まで、私は一度も喫煙をしていません。同じように、ネットサーフィンや浪費癖などもやめる事が出来ました。私自身は経験が無いですが、過食を抑制する事も可能でしょう。
変化②.良い習慣を身につけられた
私は先ほどお伝えした、朝五時起きの他に、
- 毎日4時間以上文章を書く
- サーキットトレーニング(筋トレのようなもの)
- 健康的な食生活
- 歌の練習
といった習慣を身に着ける事に成功しました。これらもアファメーションの賜物だと言えます。是非、運動や資格勉強、早寝早起きなどをしたいなら、実践すると良いでしょう。
変化③.コミュニケーション能力が向上した
以前の私はコミュニケーションが苦手で、人と会うのが億劫な、イジラレ根暗ボーイでした。ですが、下記のようなアファメーションのお陰で、それらも変わり始めたのです。
- 「私は魅力的で、異性問わずにモテる人だ」
- 「オバマ大統領とも対等に話が出来る人間だ」
どこまで近づけたのか分かりませんが。(笑)
少なくとも今では、コミュニケーションで困る事は無くなりました。むしろ、人と会話するのが楽しみでなりません。自分よりキャリアがある人とも、臆する事なくお話が出来るようになりました。
※《成功したい人必見!少し変わったアファメーションの例文34選!》という記事では、様々なシチュエーション別に、今すぐそのままで使えるアファメーションを用意しています。これらは、正しいルールで書かれたものなので効果的です。是非、活用してみて下さい。 |
アファメーションで出来ないこと
アファメーションにも出来ない事があります。それは
「他人の行動や思考を、直接的に変える事」
です。
例えば
- 恋人の行動が我慢ならない変わってほしい
- あの上司がムカつくから消えてほしい
- お金が空から降ってきます!
といった事は出来ません。笑
あくまでアファメーションで出来るのは、“自分の思考や行動基準“を変える事です。
例えば、
「私は家族にたいし、明るいコミュニケーションを心がけ、愛情を持って接しています。
自分の意見を押し付けず、常に相手の立場を考えながら、会話をしている自分が誇らしい。」
のようなアファメーションの言葉を唱え、イメージする事によって、自分の行動を変えていく事なら可能です。
そうして得た自分の変化に影響され、相手を間接的に変える事なら十分に考えられます。
この部分を誤解して、アファメーションを超常現象とかオカルトの類のように伝える人もいますが、私には信用が出来ません。(とゆーか、過去に私自身が試してきて効果が無かったです。)
3stepで出来るアファメーションの具体的なやり方とは?
では、ここからは3ステップで出来る、アファメーションのやり方を説明していきたいと思います。
具体的な手順は……
Step1.目標の“見える化”を行う(紙などに書き出す)
Step2.出した目標からアファメーションを書き出す。
Step3.アファメーションで感情とイメージを刷り込む
というものになります。これらのやり方を詳しくご説明していきます。
Step1.目標の“見える化“を行う
まずは目標を、手帳やパソコンのメモ帳などに書き出しましょう。これが次項で説明するアファメーションの元になります。
何故なら人の脳は、目標を“見える化”する事によって、それを達成する為の思考や行動を、自動的に生み出すようになるからです。
ここでは、目標設定をする上での、ポイントと具体例をご紹介したいと思います。
ポイント①制限をかけない
目標を書き出す時に心がけたいのが
- 「今までの自分がどうだったか?」
- 「現在の自分がどうなのか?」
といったような、“事実は無視”してください。
何故ならリソース(人・モノ・金)や、才能や能力は、目標を持ち、意識を向ける事で初めて生まれてくるからです。
ですが多くの人は、現在の自分を見て、「未来はこんなもんだろう…」と考えます。そして、「そんな時間やお金なんて無いし」「私には才能や能力がないから…」と目標を持つ事を諦めます。これは悲しむべき事です。
そうではなく、現在は一旦忘れ「未来はこうなる、こうする」と考える事が重要です。
- 「世界で一番短距離が早いオリンピック選手になる」
- 「マイケルジャクソンより有名なエンターテイナーになる」
というような目標で構わないのです。まずは、その理想を持つ事が大切なのです。
ポイント②.バランスを取る
目標を立てる上で、もう一つ気をつけたいのが、バランスを取ることです。例えば私は、以下のようにジャンル分けをして、目標を立てています。
バランスが取れた目標の例 | |
---|---|
知識・スキル | 自己能力開発家として、人(自分も含め)を動かす技術を身につけたい |
精神・思考 | 自分の決めたルーティンワークを守る、超ストイックな人間になりたい |
美・肉体・健康 | 24時間フルで元気な状態で、病気知らずの80歳になりたい |
経済面・モノ・人 | 音楽スタジオ付きの家に住みたい |
プライベート・家庭・恋愛 | 毎月、海外旅行へ出かけたり、ホームパーティを開きたい |
夢・仕事・キャリア | いじめやウツの無い世界を生み出したい |
それに対して、「お金持ちになる」という夢だけを持ったとしましょう。
すると、人を騙すような商売をして稼いだり、家族を犠牲にして成功しようとしたり、という風になるかもしれません。それでは幸せにはなれませんし、結果としても目標は達成されないのではないでしょうか?
また、お金持ちになった自分が
- どんな精神を持っていて
- どれくらい収入を得ていて
- どんな生活をして
- どんな友人や家族がいて
……etc
というイメージがある方が、リアリティのあるイメージとなります。その方が前述したように、セルフイメージが作られやすい為、目標の達成が容易になるのです。
※目標の洗い出しには、《収入に10倍の差がつく?人生の目標がない人が使うべき2つのツール》という記事でご紹介している、「ブレインダンプ法と、7つの究極の質問」を活用すると、スムーズに書けるでしょう。 |
Step2.書いた目標を元にアファメーションを作成する。
目標が設定出来たら、それを元にアファメーションを記述していきましょう。
記述に関しては、以下のルールに沿って書く事が望ましいです。
アファメーションの記述のルール | |
---|---|
成功イメージだけを描く | 「失敗を避ける」ではなく、「成功を既に手に入れている」というニュアンスで書く。 |
現在形で書く | 「私は~~している。」「私は~~になっている」という風に書く。 |
脳の報酬系を記述する | 「嬉しい、楽しい、幸せ」などのポジティブな感情の言葉を入れる。 |
具体的な記述にする | 5W(時間、場所、誰と、何を、理由)や数字を入れる。 |
自分でコントロールできるものにする | 他人を変化させることではなく、自分の変化や成長のみ描く |
※これらの記述のルールに関しては、《アファメーションの効果を劇的に高める14の思考・行動案》で、詳しくご紹介をしているので、自分で作成する人は、この記事も読むと良いでしょう。
Step3.アファメーションで、感情とイメージを刷り込む
次は書き出したアファメーションを唱えて、自分のセルフイメージを作り上げていきましょう。
つまり理想の世界、夢の世界を、脳内に徹底的に叩き込むのです。
その為の方法論として、冒頭で紹介したルー・タイス氏は、
- Words(ワーズ:言葉)
- Picture(ピクチャー:映像)
- Emotion(エモーション:感情)
を使う事を推奨しています。
この三つは、セルフイメージを作る上で欠かせない要素なので、覚えておくと良いでしょう。
この三つの要素を具体的に言い換えると、記事の前半でご紹介した通り、
step1.達成したいアファメーションの言葉を唱える
step2.五感イメージを想起する
step3.ポジティブな感情を得る
という流れになります。おさらいも含めて、改めてご紹介していきましょう。
アファメーション実践の流れ |
---|
step1.達成したいアファメーションの言葉を唱える 例えば、「武道館で音楽のライブをする事」が目標だとします。 その時はまず 「私は武道館で、二万人の観衆の前で、ベストなパフォーマンスをしている、それが嬉しい」 などの言葉を唱えます。 |
step2.五感イメージを想起する それから、五感イメージ(視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚)を想起します。特に視覚・聴覚・触覚は刺激しやすいと言えます。 例えば
という風に、五感を一つ一つイメージしていきます。 |
step3.ポジティブな感情を得る そうして脳内で、何度も何度も、理想が現実になっているかのように、体験をします。 すると、そこから
といったポジティブな感情が生まれてくるはずです。 これらを思いっきり脳内で増幅させて下さい。本気でやれば、体が震えたり、イッチャウくらい気持ちよくなるはずです。それを何度も繰り返します。 |
こういった事を日頃から繰り返し行う事で、あなたの脳は“こちらが現実だ”と勘違いを起こします。すると、セルフイメージが形作られ、本当に武道館でライブをするまで、自動的にあなたを動かし続けてくれます。
アファメーションとは、自己実現のためのスタート地点
上記は有名な言葉ですが、これを私なりに書き換えると、
- 言葉は、イメージを想起させる
- 全てはイメージにより、想像される
- つまり、言葉から全てが始まる
エスビジョン
と、言えます。
私達の世界は、言葉によって出来ています。
例えば私達が赤信号を見て止まるのは、“赤いから”ではありません。
そこに
「止まれ!」
という隠されたメッセージ、つまり言葉が隠されているのです。
日本でも言霊と言われるように、私は言葉には強力なパワーが隠されていると確信しています。勿論、にわかには信じがたいかもしれません。
が、一度だまされたと思って、アファメーションを実践してみて下さい。そうすれば、あなたは望む人生を手に入れているはずです。