
コミュニケーションが苦手な人にたった一つだけ知ってほしいこと…それは「心理ステータス」という概念です。
何故ならあらゆる人間関係の問題は、この概念に集約されていると言い切れるからです。
例えばあなたは…
- 偉い人と会話をする時、緊張で頭が真っ白になってしまう
- 恋愛の時、いつも“良い人止まり”で発展しない
- 子育てや指導の際、部下や子供が話を聞かない
- 嫌な事をされているのに、ヘラヘラと笑顔で受けてしまった
- 本当は言いたいことがあるのに、グッと飲み込んでしまう
といった経験をした事はありませんか?
実はこういった現象は全て、この心理ステータスを調整するだけで、解決が可能です。
これは私が脳や心理の勉強をし、沢山の人とコミュニケーションを実践してきて分かった、ノーベル賞クラスの大発見です。
活用すれば、あなたは二度と、コミュニケーションを苦手に感じる事は無くなるでしょう。
1.コミュニケーションが苦手な本当の原因
まず初めに「何故コミュニケーションが苦手なのか?」という本当の原因について触れたいと思います。それから冒頭でお話をした、心理ステータスについて解説をしていきましょう。
きっとコミュニケーションで悩んできた人は、「そういう事だったのか!」と、目からウロコが落ちる気分を味わうでしょう。
1-1.コミュニケーションが苦手に感じるのは何故か?
そもそも人がコミュニケーションを苦手に感じるのは何故でしょうか?
それは
「物事のコントロールを失っているから」
です。
この事を理解するには、多くの人が苦手意識を持っている“ヨッパライとの付き合い”に焦点を当てると面白いかもしれません。
「私たちが酔っ払いを苦手に感じるのは何故でしょうか?」
それはきっと
- こちらの話を論理的に理解してもらえない
- つまらない同じ話を、永遠と繰り返される
- 感情が不安定(泣いたり、キレたりする)
- お酒くさい
……etc
という風に、苦手のバーゲンセール状態だからです。
ではこれら一つ一つの原因を、更に抽象度の高い所でまとめるとどうなるか?というと、以下の画像のようになります。
つまり根本の苦手意識は「コントロールが出来ない感覚」によって生まれているのです。
酔っ払いの理解力やつまらないトーク、キレたりお酒くさい事をコントロールするのは難しいですよね?
逆に言えば、苦手意識を克服するには、場や会話をコントロール出来るようになればいいのです。
1-2.では何故コントロールを失うのか?
「では、何故私達はコントロールを失うのでしょうか?」
というとそれは、心理的に下の立場に立っている事が原因です。
例えば、本当は上司が間違っていて「言い返さなきゃ…」と感じつつ、結局何も言えずにグッと飲み込み、「その場が丸く収まるなら…」とガミガミ説教を受けてしまった経験はありませんか?
こんな風に「自分の意見が言えない」という状態は、コントロールを失っていると言えます。
一方で同じような状況でも、平然と上司に意見をしたり、議論を始められる人もいます。
この違いはどこから生まれるのでしょうか?
私も例に漏れず、以前は自分の意見を言えない人でしたが、その時の自分はこんな風に悩んでいました。
- 「意見を出来る人は勇気があって、自分にはないのだろうか?」
- 「年齢や地位が上でないと、意見は出来ないのか?」
ですがこれらは違いました。
勿論、度胸やキャリアも要因の一つとはなりますが、大した問題ではなかったのです。
実は何よりも大きいのは、“空気感や雰囲気”なのです。
つまり
- 「自分が意見をする事なんてオカシイ空気感」
- 「ガミガミ言われるような自分の雰囲気」
を出している事が、一番の原因なのです。
この状態では、どうあがいた所でコミュニケーションは上手くいきません。どれだけ知識を増やせど、仕事を頑張れど、トークスキルを磨けど、たいした変化はありません。
たとえ、勇気を出して正論を吐いても、「お前が間違っている」と言われるのがオチです。その未来が見えて「言ってもムダ」に感じるから、余計に意見が出来ないのではないでしょうか?
1-3.水戸黄門に学ぶ、心理ステータスの秘密
上記で紹介した雰囲気や空気感の事を、私は心理ステータスと呼んでいます。
この心理ステータスを説明するのに、分かりやすいのが水戸黄門です。
旅のお供には、黄門様がいて、助さん角さんがいて、うっかり八兵衛がいますよね?で、この人間関係のパワーバランスは、現実の世界でもよく目にします。
例えばうっかり八兵衛は、いつもみんなのいじられ役です。馬鹿にされてもペコペコ、ヘラヘラして、周りのご機嫌取りをします。彼には発言力はありませんし、物事の決定権もありません。ほら、あなたの周りにも見かけませんか?
つまりウッカリ八兵衛は、自分で物事をコントロール出来ないのです。
ドラマの世界でならともかく、現実の世界では、ハッキリ言って「見下されて、ナメられている状態」です。これが私の定義では、心理ステータスが低い人です。
逆に黄門様のポジションに立てば、
- 相手は自分に敬意を払って、話し方に気を配ったり
- 自分の意見を率直に述べやすい雰囲気が出来ていたり
- たとえ自分が間違っていても、意見が通ってしまったり
するのです。これは心理ステータスが高い状態です。
ヒトラーがユダヤ人大虐殺なんて出来たのも、彼が思いっきり黄門様ポジションで、心理ステータスが高かったからなのです。(みんな黄門様には逆らえない)
ですから、コミュニケーションが苦手な人がまずやるべきなのは、黄門様の雰囲気を出す事です。(せめて助さん格さんに)
そうするだけで、実はコミュニケーションは驚くほどラクになってまうのです。
1-4.赤ん坊は心理ステータスが超高い!?
心理ステータスは、実際の立場やキャリアとは関係ありません。
例えばガリガリのマッチ棒みたいな子供が、お相撲さんみたいな太った子供を馬鹿にしたり、いいようにコントロールしているのを見た事はありませんか?
どうみても喧嘩したら太っちょの方が強いはずなのに…と疑問に感じてしまいます。
もっと分かりやすいのが赤ん坊でしょう。赤ん坊は喧嘩が強いわけでも、知識や経験があるわけでもありません。
ですが、ただ泣いただけで周りの人がオロオロと集まり、なきやませにきたりします。
もう少し現実的な話をしましょう。
驚くべき事に人は…
- 「実際に仕事が出来る人」より「仕事が出来るように見える人」が評価される
- 「実際に良い男」より「良い男に見える人」がモテる
という傾向があります。
「そういう人間に見せること」は心理ステータスを操作すれば簡単です。(もちろん実力があった方が良いですが。)
このように心理ステータスは、人間関係や評価において、非常に大きなウェイトを占めているのです。(の割に、それを論じる人がとても少ない事に驚くのですが。)
そして恐ろしいことに(喜ばしいこと?)、現状の能力とは関係なく、変化させる事も出来てしまうのです。
1-5.あなたはうっかり八兵衛?それとも黄門様?
次に考えたいのが「自分と相手との心理ステータスの状態はどう見極めるのか?」という点です。そもそも自分がどちらのポジションに立っているかを知らなければ、調整も出来ません。
そこで自分が、ウッカリ八兵衛/黄門様のどちらのポジションに属しているかを一目で分かる表を、以下に用意したので、見てください。
心理ステータスが低い人 (ウッカリ八兵衛タイプ) |
心理ステータスが高い人 (水戸黄門タイプ) |
嫌な事やひどい事をされても、ヘラヘラ笑顔で受けてしまう。 | そもそも嫌な事やひどい事をされない、されても言い返せる |
周りの人からいじられる/いじめられる役回りになる | 相手は自分に敬意を払って接してくれる |
事実とは違っても、ミスや失敗が自分の原因になりやすい | ミスや失敗しても、あまり責められない |
「ああしろ、こうしろ」と自分の行動をコントロールされたり、監視される | 自分が場をリードして、やる事や会話の流れをコントロールしている。 |
いつも周りの顔色や機嫌をうかがってペコペコしている | 他人に嫌われる事を恐れないが、何故か他人に好かれる |
自分の思っている意見を発言出来ず、グッと飲み込む | 自分の思っている事を率直に述べられる |
発言力や影響力が弱く、良い意見であっても聞いてもらえない | 自分の意見が鶴の一声で、簡単に通ってしまう |
人の誘いや頼みにNOを言えない、断るのが苦手 | 出来ない事は「出来ない」とハッキリ言える |
会話をする時、頭が真っ白になって異常に緊張しやすい | 会話をする時にリラックスしていて、余裕がある。 |
あなたはどちらの状態になる事が多いでしょうか?
自分の状態を理解したら、後はTPO(時と場合)に合わせて、上手く心理ステータスを調整していきます。
例えば
- 「なんか馬鹿にされたり、いじられ過ぎだな…心理ステータスを上げようか」
- 「相手がペコペコし過ぎて、意見を言えてないな…心理ステータスを相手の所まで下げよう」
という風にします。(具体的な手法は後述します。)
1-6.うっかり八兵衛がダメな訳ではない
ここまで「ウッカリ八兵衛ポジションは損をする」という事を伝えてきましたが、実はウッカリ八兵衛にも良い部分がある事も、補足しておきましょう。
例えば私自身も、友人達との集まりなどで、あえてウッカリ八兵衛のポジションに立って、道化を演じる事があります。
何故ならウッカリ八兵衛には場を楽しくする力があるからです。どんくさい人やバカな事をやっている人の方が、場の空気が和み、楽しい事もあるのです。
テレビなどで、本当は偉いお笑い芸人が、後輩芸人からあえていじられて、笑いを取ったりしますよね?それと同じです。
ですから、ウッカリ八兵衛がダメだとは、一概には言えません。
ただ、それがビジネスの現場でも、家庭でも、恋愛でも、“いつでもウッカリ八兵衛”だからいけないのです。
同じように“いつでも黄門様”も考えものです。
明らかに相手がリードすべき場合や、相手が主役になる場合もあるからです。
例えば、平社員が社長を差し置いて会議をリードしたり、友人の結婚式に、真っ白いスーツを着ていくのはやっぱりオカシイ。
これらはTPOに合わせて、水戸黄門になるか、助さん格さんになるか、ウッカリ八兵衛になるかを見極める事が大切ではないでしょうか?
2.コミュニケーションが苦手な人がまず意識するべきこと
ここまででお伝えしてきた事をシンプルにまとめると
「コミュニケーションの苦手意識は物事のコントロールを失う事から生まれる。コントロールを取り戻すには、心理ステータスを調整すればいい。」
という事でした。
ただし心理ステータスの調整は、毒にも薬にもなり得ます。相手の心理状態を無意識化でコントロールする方法ですから、使う側の道徳観念が問われるのです。
そこで先に、
「そもそも人と人のコミュニケーションはどうあるべきか?」
についてお伝えしたいと思います。
少し哲学的ですが、これを考える事で、ただ苦手意識を改善するだけではなく、本当の意味で人との良い関係を築く事に繋がると思います。
また平和な社会や人権問題にも繋がる話だとも感じるので、個人的には一番伝えたい部分でもあります。
2-1.私たちは意識の上では平等な存在である
人権主義者達は「平等な世界を作ろう!」と訴えます。私はそれを聞いていると「でも、その平等の定義って?」と違和感を感じる事があります。
何故なら私は
「世の中は圧倒的に不平等な世界だし、それで構わない」
と感じているからです。
例えば性別や年齢、知識や経験、外見や性格……全ての要素が同じの人間なんていません。
極論かもしれませんが、限界まで男女平等を推し進めれば、みんな整形をして、ホルモン注射をして、性転換をしなければなりません。そんな事していたら人類は瞬く間に滅びるでしょう。
容姿端麗な人は、それだけで周りの人にチヤホヤされ、賢いと思われ、犯罪を犯しても刑期が軽くなります。これは心理学の見地で証明されている事です。
このように人は生まれた瞬間から、圧倒的な差別の世界に生きているのです。
世の中には、複雑な方程式を読める人もいれば、古文や哲学を解読出来るものもいます。素晴らしい音楽を奏でるものもいれば、スポーツを通して勇気や感動を与える人もいます。
そういった様々な人がいるからこそ、文明は進化して、今の世の中があります。
ですからそれを無理に一緒にするのではなく、違いは堂々と認め、お互いの良い面を引き出すべきなのです。
「じゃあ全て不平等でいいのか!」というと、そうではありません。私が伝えたいのは以下の通りです。
私たちは物理的には平等ではありません。
ただし…“意識の上では平等であるべき”です。
つまり誰もが心理的にハッピーになれる世の中を目指すべきです。
絵主
2-2.肩書きなんぞクソくらえ
では「心理的に平等」とはどのような状態でしょうか?
もう少し身近な話に近づけてみましょう。
例えばあなたは
- お医者さんや弁護士
- 社長や役職者
- 著名人や容姿端麗な人
といった人達と会話をする時、怖気づいたり、ペコペコしたりした事はありませんか?
これは心理的に平等な状態とは言えません。
確かに彼らは、自分よりキャリアがあったり、知識があったり、地位があったりするかもしれません。
それ自体は本人の努力の結果でしょうし、事実ですから何の問題もありません。ですが、問題なのは、そういった肩書きにバリューを感じる人がとても多い事です。
「人として上」「人として価値がある」と考えてしまっているのです。逆にホームレスのような人を見ると、見下していたりします。
心理的に平等とは
- どんな素晴らしいと感じる人が相手でも、ビビってはいけない
- どんなにダメに見える人でも、見下してはいけない
という事です。
ホームレスが総理大臣と、堂々と会話出来なければいけないのです。
それが人権を守るという事では無いでしょうか?
2-3.この世に絶対なものなどない
また、心理的に平等になる為には、善悪や優劣という、感覚を捨てなければなりません。
- 私の生き方が正しい
- あなたは間違っている
- あの人は優れている
- 彼は劣っている
といった思考自体がダメなのです。
そもそも世の中の何が正解で、何が間違っているかなんて、何一つとして証明出来ません。この世に絶対なものなどないのです。
大事な点なので、もう一度繰り返します。
「この世に絶対なものなどない」
のです。
多くの人が信じる数学理論でさえ、「不完全であり、決して完全にはなりえない」という事をゲーデルが不完全性定理によって証明しています。※注1.
例えばホームレスの方が、文明的な暮らしをする一流経営者より、地球環境的に価値があるかもしれません。それは誰にも分からないのです。
「私が正しい!」と言い出した人が、十字軍を起こし、ユダヤ人大虐殺を起こし、戦争やテロを起こしているのです。
ですから、“自分は絶対に正しい”と考える事が争いを生むのです。この考えを捨てなければ、本当の意味での良いコミュニケーションは出来ないのです。
※注1.私は数学については疎いということ。それから全ての情報に対しても不完全だと、ゲーデルが言っているかまでは分からない。という事を補足しておきます。 一応下記に、ウィキペディアの記事をリンクしておきます。(分かる人いたら教えて下さい。笑) それにゲーデルの理論が正しいとすると、ゲーデルの理論もまた不完全だと言えます。 ですので、あくまで私の感覚的な意見として「この世に絶対なものなどない」と伝えています。 ただそう考えた方が、人は幸せに生きられると私は考えています。 ※“絶対”を捨てる為の方法論や、言葉の使い方などは《ー絶対禁止ー人間関係がうまくいかない人が犯す4つのミスと対策》という記事で紹介しているので、こちらも併せて読むと、より効果的になるでしょう。 |
2-4.心理ステータスは上から下へ
ただし相手が
- モラハラをしてくる人
- 横柄な人や偉そうな人
- 人をコントロールしようとする人
の場合は、上司だろうかが、友人だろうが、どんな場であっても、まずは心理的に上に立つ事を心がけて下さい。
何故なら、彼らはあなたをコントロールして不幸にするからです。心理的に平等になる必要があるので、あなたも不幸になってはいけないのです。
その場合はイジメられないように、まずは自分がコントロール権を握らなければいけません。
そして出来うる限り、お互いがハッピーになれるように、心理的に平等になるように、あなたがコントロールするのです。
また初対面や付き合い初めの時期も、基本的に相手より心理ステータスを高くしておくべきです。
その人がどんな人か分からないからです。付き合ってみて、自分をコントロールする人でないと分かったら、ガードを降ろすように、相手に心理ステータスを合わせれば良いでしょう。
このように、心理ステータスは上から下に落とす方が効果的です。
「何故か?」というと、これが容易だからです。誰でも赤ん坊と接する時は、「○○でちゅね~」とか言って、自分の心理ステータスを下げているはずです。
逆に最初の立ち位置が下になってしまうと、その後、自分の心理ステータスを上げるのは難しいと言えます。コントロールしにくいのですから当然です。
ですから、もし相手の物理的・心理的ステータスが自分より高い場合は、自分も必死であげなければいけません。
ただ私の感覚では、よっぽど現実のステータスに差がない限り、大抵の心理ステータスは平等まで調整出来るものです。
何故なら世の中の9割以上の人は、この心理ステータスの概念を認識すら出来ていないからです。(心理ステータスは私が作った言葉ですし)
※ただし、嫌いな人と無理に付き合う必要はありません。 距離が置けるような相手なら、そもそも近づかない方が良いと言えます。この事については、《人間関係をリセットして自由になる人/不幸になる人の違い》という記事でお伝えしているので、こちらの記事も併せて読むと良いでしょう。 |
3.コミュニケーションが苦手な人に捧げる克服法
ここまでの話をまとめると
「心理ステータスはそもそも平等でなければならない。ただし平等に保つ為には、まず相手より心理ステータスを上回る術を持つ必要がある」
という事です。
そこで、次に考えるべきは
「どのように心理ステータスを高めるのか?」
という事でしょう。これこそが、コミュニケーションの苦手意識を克服する唯一の方法だと言えます。それではその方法論をご紹介しましょう。
3-1.セルフイメージを形つくりなさい
セルフイメージとは「自分が自分の事をどう思っているか?」という意味です。その自分への評価は、心理ステータスに大きな影響を及ぼします。
例えば恋愛であれば
「自分は完璧な男だ、足りないものなんてない。毎日女の子の行列が並び、整理券を配るくらいモテモテで、超いい男だ」
という、超高い自己肯定のセルフイメージを持つ事が大切です。
そうすれば女性に心理ステータスで遅れをとる事はないでしょう。何故ならその人に嫌われても、いくらでも女性を選べるわけですから。
そして、心理ステータスで遅れを取らなければ、大抵コミュニケーションは上手くいくものです。それは恋愛に限らず、全てのコミュニケーションにおいても同じです。
※より詳しい自己肯定のセルフイメージの作り方や、具体的なキャラクターについては、下記の3つの記事を参考にしてもらえればと思います。 |
3-2.なめられちゃいけない
相手の心理ステータスを上回る為には、ちょっとした怖さを内に秘めておくと効果的です。
「あの人普段は笑ってるけど、怒らせたら怖いんだろうなぁ」というイメージを相手の意識に埋め込んでおきます。
そのイメージは、服装や姿勢、表情などで作っていきます。
例えば
- 髪の毛を上げたり
- 服装を大人っぽくしたり
- 鋭い目つきをしたり
…etc
という風に。
「普段は丁寧に話をしたり、優しいのに、なんだか怖さもある」
そんな雰囲気を作る事が大切です。
私の中では、歌手の矢沢栄吉さんが、そのイメージにピッタリ当てはまります。また、世界のトップのアスリートや一流の経営者の多くも、こういったイメージがあります。
彼らの雰囲気をマネてしまうのが、一番簡単かもしれません。
私自身は相手が横柄だったり、偉そうにされた場合は、あえて喧嘩をふっかけたり、口論する事もあります。(これはある程度、既に心理ステータスを保っていないと厳しいですが。)
そうすれば、相手より心理ステータスが下回っていても、ひっくり返ったりします。心理ステータスを維持する為には、「なめられちゃいけない」のです。
このテクニックについては自分のタイプもありますし、恐怖感を植え付けるのは好ましい事ではないので、基本的には自分を守る為だけに使ってもらえればと思います。
3-3.ノンバーバルコミュニケーション
ノンバーバルコミュニケーションとは、言語以外のコミュニケーションの事で、例えば見た目や声のトーンなどの非言語を使ったコミュニケーションの事です。
これらの非言語は、相手の意識上にのぼらせずに心理ステータスをいじれるので、より強力なテクニックだと言えます。(その分、悪用は控えて欲しいのですが。)
ここでは
- 服装
- 姿勢
- 表情
- 目線
の4つに絞って、使いやすいシンプルなノンバーバルコミュニケーションをお伝えしましょう。
3-3-1.服装
意識していない人がとても多いのですが、実は服装は、相手や自分の心理ステータスに大きく影響しています。
そして心理ステータスが高くなりやすいのは、大人っぽい服装だと言えます。
より具体的には
- カジュアルよりフォーマル
- デザインがゴチャゴチャしたものより、シンプルなもの
- カラフルなトーンよりシンプルなトーン
といったイメージです。
私自身色々と試してきましたが、こういった服装の方が心理ステータスのコントロールが容易になると感じます。
※《MENZ-STYLE》というサイトでは、私が思う大人の服装の感覚に近いものを紹介しています(ただ、男性向けのサイトですが) 今さら聞けないファッションの基本についての解説もしているので、私もよく拝見しています(私もファッションは疎いので)。 ファッションが苦手な人はこちらのサイトを見られると良いでしょう。 |
3-3-2.姿勢
武道の達人は姿勢を見ただけで相手の強さが分かる…と言われるように、姿勢も相手や自分の心理状態に大きな影響を与えます。
例えば、いじめられる人、グループや会社で立場が下の人…などの心理ステータスが低い人は、共通して姿勢が悪いと言えます。(猫背気味の人が多い)
逆に心理ステータスが高い人や権威ある人は、姿勢が堂々としているものです。
以下に簡単に良い姿勢を作る方法論を書いたので、参考にしてみて下さい。
1.背中をピンと伸ばした状態を作る 2.その状態からお腹の辺りだけをひっこめる |
私自身も姿勢が崩れているなと感じたら、いつもこの方法論で直しています。簡単なので、是非やってみて下さい。
3-3-3.表情
実は笑顔は、自分の心理ステータスを下げる行為ではないか?と、私は密かに思っています。
笑顔には「私には敵意がないよ」と示す行動であり、相手をリラックスさせる効果がありますが、使い方に気をつけないとなめられかねません。(この事に触れている自己啓発書があまりにも少なく、「笑顔になりなさい!」のごり押しで驚きます。)
特にヘラヘラした笑顔は、自分の心理ステータスを大きく下げてしまうと感じます。
ただ、自分の心理ステータスを下げずに笑顔を送る方法もあります。
それは、アルカイックスマイルです。これは顔の感情表現を抑えながら、口元だけニコッと笑うような笑顔です。
皇室の方や、一流の社長達なども、よくこの笑顔を使っているのを見かけます。
イメージとしてはモナ・リザの微笑が一番分かりやすいかと思います。以下の画像のような笑顔をイメージすると良いでしょう。
3-3-4.目線
「目は口ほどにモノを言う」とされるくらい、目線を使ったコミュニケーションの方法は沢山あります。
ここでは「相手を見つめる」という点に絞ってお話すると、
- 相手の目を見られる人:気の強い人、自信に満ちた人、誠実な人
- 相手の目を見れない人:気の弱い人、悲観的な人、従順な人
だと言えます。
どちらが心理ステータスが上回っているのかは言うまでもありません。
ただし一般的に、相手の目を見つめる時間は、会話時間の10~30%程度だと言われているので、あまり見つめすぎると、「変な人だなぁ」と思われるので、適度にして下さい。
また、相手の目をのぞき込むと、自分の目線がグラグラと揺れて安定しなくなります。これも自信の無さを表す目線になってしまいます。
そこで以下の画像のように、相手の目と目の間の眉間辺りに焦点を合わせると良いでしょう。
3-4.TOP10%の情報勝者になりなさい!
上記までに紹介してきた方法論だけでも、かなりコミュニケーションは楽になるでしょう。
ただ、やはり知識やスキル、地位や名誉があった方が、心理ステータスのコントロールをしやすいのは言うまでもありません。
言ってみれば上記の方法論はハッタリで、ベニヤ板のハリボテですから、「現実はどうよ?」という事です。
その為にお勧めしたいのが
「徹底的に知識を増やす」
という事です。
やはりこの情報社会では、経済的成功・精神的成功を掴む為には知識は欠かせないと感じます。
また円滑なコミュニケーションをする上でも有効です。
何故なら、人が一番好きな会話は、「自分が興味ある事についての話題」だからです。自分が博識であれば、相手の興味のポイントに沿った会話もしやすくなるでしょう。
また本を読んだり知識を増やすと、頭の回転が早くなったり、論理的な話し方が自然と身についてきます。
前述したハッタリテクニックも組み合わせると
- 「あぁコイツは一筋縄ではいかないなぁ」
- 「この人は賢いなぁ」
と相手側も感じるので、なめられなくなったり、尊敬されるようになってきます。つまり心理ステータスで上回りやすいのです。
その為にお勧めしたいのが
「月に最低4冊以上の本を読む」
という事です。
以下の画像を見てください。これは、文化庁が調べた日本人の読書量の調査です。
これによると、日本人全体で月に4冊以上本を読む人は、トップ10%程度です。7冊読めば、トップ3.6%になります。
つまり、この情報社会と呼ばれる現代で、トップ10%の情報勝者になるのは、こんなに簡単な事なのです。
これを実践するだけでも、大抵の人との会話に遅れを取らなくなりますし、人生の成功を目指す上でも、最高の投資だと言えるのではないでしょうか?
4.私からの切なるお願い
ここまで読んだあなたは、私が考えるコミュニケーションの最高の技術を手にした事になります。
そこで最後に私からのお願いがあります。
それはこの心理ステータスの概念を、
「あなたの周りの人や知人に、そして世の中に伝えてもらえませんか?」
という事です。
いつも言っている事ですが、私の夢は
「世界中から不当な苦しみを奪い、世界中に幸せのタネをばらまくこと」
です。
心理ステータスはその実現に一歩近づく武器となるはずです。
何故なら誰もが心理的に平等になれば、いじめや争いの無い世界が生まれるはずですから。
この原理は、私が伝える全ての技術の中で、最も強力かつ重要なものです。これ以上のものは存在しません。
ですから自分で使いこなし、自身の人生の成長に活かすのはもちろん、それを周りの人たちへと提供、後世へと継承していただければ幸いです。
それでは。
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