
霊的な観察力を持っていた小学生時代の話…
「今、好きな女の子の話をしようとしたでしょ?」
「え、気持ち悪っ!なんで俺が今言おうとした事が分かんの!?」
これはある日…私がクラスで仲の良かったケン君とかわした会話です。あの頃の私の趣味は人を観察すること、そして
「その本心をズバリ言うこと。」
私がそれをすると、大抵みな驚いたものです。その仰天した顔が面白くて、私は心理当てゲームのようなものを興じていたのかもしれません。
「何故私には人の心が見えたのか?」というとそれは、スピリチュアルな力を持っていたからではなく、無意識の内に観察する技術を身に着けていたからです。
今回の記事では、そうした
シャーロック・ホームズ級の観察力を身に着ける9つのポイント
をご紹介したいと思います。
あなたがこの記事を読めば、相手は「あ、この人は私の事を分かってくれる」と感じるようになり、親密感を抱いてくれるようになるでしょう。
また
- 夫婦間や恋人、職場でのトラブルを事前に回避し、穏やかな日々を過ごす事
- 旦那の浮気を見つけたり、彼女がその気がどうかを知る事
も出来るようになるでしょう。
それらは恋愛・ビジネス・プライベートと、様々な場面でのコミュニケーション能力を飛躍的にアップさせてくれるはずです。
ぜひ記事を読み込み、観察のプロになって下さい。
※この記事では、具体的な読心術の技術は教えていません。その前の心構えとなるものです。具体的な手法については、今後の記事で明らかにしていく予定なので、楽しみにお待ち下さい。 |
1.相手を観察する事を意識上にあげる
シャーロック・ホームズが助手のワトソンに言ったセリフに、こんなものがあります。
You see, but you do not observe. The distinction is clear.
「君は見ているよ、でも観察をしていない。その違いは明らかだ」
ホームズが語る通り、世の中の90%以上の人は、自分が思っていること、しゃべりたい事、そんな事ばかりに意識がいっていて、相手を観察する事を忘れています。
例えば、耳栓をしながら相手の話を聞こうとする人はいないでしょう。
耳栓をしながら
「えー聞こえない~~!」
って言っていたらバカです。
ですが、相手を観るという話になった場合は、まるで目にアイマスクでもしているかのように、ほとんどの人が、そのバカに成り下がっていたりするのです。
…もう少し厳密に言えば、見ている(視界には入っている)のだけれども、それを意識上に上げて、その意味について考える人が少ないのです。
私自身、ホームズの言葉を戒めのように思っていますが、それでもしばしば忘れるくらいです。
ですから基本中の基本として、まず私が伝えるアドバイスは以下の通りです。
- 相手を観る事を意識上にあげる(観ようと思っているだけで、OKです。)
- 「何故それが起こったのか?」と、聞いた言葉、観たボディーランゲージの意味を考える。
これが観察の基本です。
正直これさえ出来ていれば、相手が怒っているか、悲しんでいるか、喜んでいるかなんて、表情分析や心理研究科でなくても、ある程度分かるものなのです。
2.違和感を観察する
「いつもとは何かが違う・何か変だ」こうした違和感に気づいたら、それに注目して下さい。そんな時は確実に、相手にポジティブorネガティブな出来事が起こっているからです。
例えば、私の友人でよく腕組みをする人がいます。腕組みは不安感のサインである可能性が高いですが、彼の場合は不安感というより、ただのクセだと言えます。ですのでリラックスしている時にも表れます。
ですが普段腕組みをしない人が、急に腕組みを始めたら、それは大きな違和感であり、
「おそらくこの人は、何らかのネガティブな気持ちを抱いている」
と推察する事が出来ます。
例えば
- 「やべぇ…浮気をしているのがバレそうだ…」
- 「仕事でミスをしちまった、なんとか隠せないかな…」
という風に。
もしこの時に相手の本心に気づく事が出来れば、トラブルを未然に防ぐ事が出来るでしょう。
ですので、相手のマインドリーディングをする上で
- 普段の相手の言動
- 普段の表情やボディーランゲージ
そうしたものを知っておく事は重要です。(そしてそれを知るには、やはり普段から観る事を意識上にあげていなければいけません。)
そして普段のものとは違うサインが見えたら、
「何がこの違和感の正体なんだろうか?」
と考えてみてください。きっと相手の本心が手に取るように分かるでしょう。
3.前後関係を観察する
ボディーランゲージや表情分析を使ったマインドリーディングの弱点が一つあります。それは、感情は読み取れても、その理由までは教えてくれないという事です。
分かりやすく言えば
「相手が怒っているのは分かっても、その怒っている原因までは分からない」
といった事になります。
特に怒りのサインは要注意です。悲しみのサインであれば、「どうしたの?何か力になろうか?」という風に、理由を聞き出せるかもしれません。
ですが怒りの場合は「何でそんなに怒っているの?」なんて聞けば、相手を怒らせてしまいかねません。ですので、その原因となる理由をこちら側で探す必要があります。
その原因を知るコツとしては、
「その“前”の状況はどういったものだろうか?」
という風に考える事です。
例えば怒りのサインを見つけた場合であれば
- さっき、自分が発言した言葉に対して怒っているのか?
- 昨日、恋人と喧嘩した事を思い出して怒っているのか?
- 消費税の増税の事を思い出してイライラしているのか?
という風に、その前後関係を考えて心理を読み取くのです。
そうして理由が分かれば、時間を置く、誤解を解く、謝る…など、その理由に適した対処がとりやすくなるでしょう。
4.情報はパズルのワンピースだと捉える
よく雑誌か何かで、心理学やボディーランゲージを聞きかじった人が
「あ、口元を隠したらウソをついている!」
なんて言っているのを耳にします。このような安易な判断は危険です。
何故ならそうした思い込みは、それ以外の情報をシャットアウトしてしまい、著しく観察力を低下させてしまうからです。
まずは「思い込み、決めつけ」を捨てて下さい。
そして言語やボディーランゲージから得た情報は、パズルのワンピースのようなものだと捉えるべきです。
相手の状況や言動・ノンバーバル(非言語)のサイン、そうした一つ一つのピースを統合した結果、一枚の絵、つまり相手の本音が浮かび上がるのです。
何故なら
「ボディーランゲージや言語の意味は状況によって変わる」
からです。
例えば、子供と父親がゲームをやるとします。そして父親がわざと負けるとします。
その時父親が、隣にいた母親にそっとウインクする。これは「わざと負けたんだ」という意味あいになるでしょう。
ですが同じウインクでも、バーで出会った女性と仲良くなり、去り際にした場合はどうでしょうか?この場合は「また会おう」というアピールの可能性が高いでしょう。
言語でも同じ事が言えます。
- 夫の浮気を発見した時に、「ケンジ!」と、怒鳴るのと
- 夫に愛する気持ちを伝える時に「ケンジ…」と、ささやき声で話す
のでは、同じ「ケンジ」という言葉でも、全く伝わる意味合いは違うでしょう。
このように、100%の意味を示す言語やボディーランゲージなんて存在しないのです。ですので決めつけを捨て、慎重に慎重を期す事が大切だという事です。
5.心は読めないフリをする
私が「心理学や脳科学を学んでいます。」という事を言うと、「じゃあ人の心が読めたりするんですか?」という事を、よく聞かれます。
そんな時は「いやいや、人の心なんて読めないですよ」と返すのですが、それは半分本当で、半分ウソです。
そんなに簡単に人の心が分からないのは事実です。が、周りの人に比べれば、私はかなり高い精度で読み取っている事も事実です。
ただ私は必ず「人の心なんて読めませんよ」と言うようにしています。何故なら「人の心が読める」宣言をしてしまうと、二つの弊害があるからです。
まず一つ目に、相手が緊張・警戒をするようになるからです。
例えば
- 「心を読まれるのは恥ずかしいな」
- 「やばい、あんな事やこんな事がバレてしまう」
という風に。
すると、不自然な表情やボディーランゲージが表れ始めてしまうので、こちらのマインドリーディングの妨げになってしまうのです。
二つ目の弊害としては、相手の気持ちに答える義務が生まれてしまう事です。
例えば、
- 恋人には「私の気持ちが分かっているのに、なんで無視するの?」
- 子供には「僕の気持ちが分かっているのに、なんで助けてくれないの?」
なんて言われかねません。
いくら心が読めて、相手が苦痛を感じていても、それを必ずしも助けられるとは限りません。
お互いの為や成長の為に、助けない方が良い事も多々あります。
ですから心を読めないフリをした方が良いのです。あなたもLINEを既読せずに、「見てなかった」なんてウソを言ったり、電話に気付いたけど出なかったりした事はないですか?
既読したり、電話に出れば答える義務が生まれる。だから知らないフリをする。それと同じです。
6.観察はさりげなく行う
これは先ほどと同じ理由だと言えますが、ジロジロと観察すると、相手に嫌悪感や不安感を与えてしまいます。それは自然な反応ではないので、こちら側の判断を曇らせてしまいます。
例えば男性が女性をずっと見つめていたら
- 「何この人、怖い…」
- 「この人、私の胸とかお尻ばかり見てエッチな人ね…」
なんて思われかねません。
こうなると、相手からネガティブな反応が見られて、
「あれ?この人は私の事を避けているのかな?」
なんて勘違いをしてしまいかねません。本当は自分の視線に対して、ネガティブな反応が出ているのに。
ですから相手を見るときは自然に、さり気なく行う事が重要です。
7.テレビのニュースを眺めるように観察する
これは私の経験則なのですが、自分のマインドリーディング・マインドコントロールの技術が、著しく低下してしまう状況があります。
それは
「本気で相手に恋をしている時」
です。
昔、私がある女性と付き合っていた時、彼女から「もうこの恋も終わりだな」というくらいネガティブなサインが出ていた事がありました。
もし友人が同じ状況だったら、「もう別れた方が二人の為だよ」なんてアドバイスをしていた事でしょう。にも関わらず、私は自分の事となると、「別れたくない」という思いから、それを信じようとしませんでした。
例えば
- 「いや、これくらいなら大丈夫だ、まだ可能性がある」
- 「これは違う、たまたま出たネガティブサインだ」
と捉えてしまっていたのです。まさに「愛は盲目」だと言えます。
他にも自分が悲しんでいる時、怒っている時などは、冷静な判断が出来なくなる傾向があります。そんな風に、人は自分に利害が絡んだり、感情的になっている時、周りが観れなくなってしまうのでしょう。
ですので観察は、ロボットのように冷静に行うのが好ましいと言えます。
その為に私が心がけているのが、まるで「テレビのニュースを見ているかのように」人を観察する事です。
例えば殺人事件のニュースを見ると、あなたも私も心を痛めるかもしれませんが、それでも私たちにとっては、自分の顔に出来たニキビの方が、大きな悩み事だったりしますよね?
でもテレビのニュースで芸能人が「ニキビが出来たんです」なんて言ってたら、「くだらねぇニュースだな」と感じるでしょう。そんな風に考えるのです。
人は自分事になると、冷静になれないのです。ですので自分の事でも、第三者の視点になりきって、他人事のように考えるのです。
8.ポジティブ・ネガティブ反応を観察する
人にはポジティブな気持ちとネガティブな気持ちが存在します。
具体的には
- ポジティブ:おだやか(リラックス)、幸福(楽しい・嬉しい)、安心、好き
- ネガティブ:怒り(イライラ)、悲しい、恐怖(不安・緊張)、嫌い
といったものです。
そして相手がどちらの感情を持っているか見極める事は、とても重要です。
何故なら、相手からネガティブな気持ちを持っているならば、何らかの問題が起こっている証拠です。
そんな時には
- 話題を変える
- 言い方(声のトーン)を変える
- 表情やボディーランゲージを柔らかくする
- 時間を置く
- 誤解を解く
などの対応を取ることで、相手から嫌われたり、関係性が壊れたり、トラブルになったりするのを未然に防ぐ事が出来るでしょう。
逆に、ポジティブ反応が出ているのであれば、積極的になっていいと言えます。
例えば
- 彼女はデートに誘って大丈夫だな
- この話題が好きなんだな、じゃあもっとこの話をしよう
という風に。
そうした事は、お互いがカップルになったり、良い人脈を作ったり、ビジネスで成功する為に重要な情報を提供してくれるでしょう。
そしてどちらの感情を持っているか極める上で指標となるのが、ポジティブ反応・ネガティブ反応です。これは感情が、言語や表情・しぐさに表れた状態の事を言います。
この記事では詳しく解説しませんが
- ポジティブ反応:笑顔、つま先や体がこちらを向く、距離感が近い
- ネガティブ反応:腕組みをする、目元や口元に力が入っている、声が緊張している
といったものになります。
これらを読み取る事が出来るようになると、周りの人たちと良い関係性を築く事が出来るようになるでしょう。
9.無意識の部分を観察する
例えばあなたが誰かに怒りを抱いたとします。
そんな時にいつも
- 「てめぇ、ムカつくぞ」なんて言ったり
- 相手を「ギロリ」と睨み付けたり
するでしょうか?変人さんは別として、普通の人はそんな事をしないでしょう。
何故なら私たちは、幼少期の頃から
- 「吐いた言葉は戻らない、だから言動には気をつけるんだよ」
- 「怒っても顔に出してはいけないよ」
なんて、言われて育ってきたからです。ですので私たちの言語や表情は意識されやすく、よく嘘をつくのです。
ですが
「自分の足の向きや腕の動きにまで、イライラを出さないように気を配りなさい」
なんて言われた事はないはずです。そんな事を意識すらしていない人がほとんどでしょう。ですからこうした無意識の部分に見られるサインは、信ぴょう性が高いと言えます。
つまり、相手の本心を正しく読み取るには、無意識の部分に注目すると良いと言えます。
「では、無意識の部分とはどこか?」
というと、以下のようになるでしょう。
ボディーランゲージ>声>表情>言語
つまり手足の動きや姿勢、声のトーンは正直物であり、表情や言葉は嘘つきだという事です。
また、ボディランゲージの中でも、
足>胴体(胸・お腹)>腕と手>顔
という順番で、信憑性が高くなります。
この事から考えるに、世の中の90%以上の人が観察の仕方を間違っている事が分かります。何故ならほとんどの人は、大ウソつきの顔や言動に注目するからです。
そして、それ以外の正直者のサインには、関心すら払わない人がほとんどなのです。
ですので私は、これとは全く逆のアプローチを取る事を勧めています。
「足から上にあがるように観察をしていく」
のです。こうする事で、人の心理を正しく読み取れる可能性が高くなるでしょう。
ただこれはあくまで傾向であり、人によっても違ってきます。
例えばモデルなどであれば、日々の姿勢や立ち方にも気を配っているでしょう。つまり足や胴体も偽装がされやすいのです。
そして嘘つきの顔の表情でも、微表情と呼ばれる0.1~1秒くらい表れるものは、無意識であり、真実の言葉の可能性が高いでしょう。
要するに、
「その人の無意識な部分は何処か?」
を見極めて、読み取る事が大切だという事です。
まとめ:観察力を身につける9つのポイント
「大切なことは目に見えない」
星の王子様-サン・テグジュペリ-
これはサン・テグジュペリが書いた、星の王子様の一節です。
多くの人は目に見えるもの、耳に聞こえるものばかりを追いかけ、相手の本心を観る事に意識に向けていません。
コミュニケーションで一番大切な事は、そんな人の心に関心を払う事なのです。その為の言葉であり、表情であり、ボディーランゲージなのです。
そして観察力を身に着ければ、自分の願いを叶えるだけではなく、人々の心を癒し、苦痛から解放する力となるのでしょう。
是非、あなたも下記の9つのポイントを心がけ、観察のプロになってもらえればと思います。
観察力を身につける9つのポイント |
---|
相手を観察する事を意識上にあげる |
違和感を観察する |
前後関係を観察する |
情報はパズルのワンピースだと捉える |
心は読めないフリをする |
観察はさりげなく行う |
テレビのニュースを眺めるように観察する |
ポジティブ・ネガティブ反応を観察する |
無意識の部分を観察する |
ちなみに私がこの中で最も大切だと感じるのは
「相手を観察する事を意識上にあげる事」
です。
繰り返しますが、これさえ出来ていれば、心理分析のプロでなくとも、相手から「気持ち悪っ」と言われるくらいの観察力が身につくはずです。
だって世の中のほとんどの人が、それをしていないのですから。
コメント